・営業時間:18:00~29:00
・JR天満駅から徒歩約5分
・予算:¥3,000〜¥5,000
・休み:不定休
日曜日の夜9時。多くのお店が閉まっている時間でも賑わいを見せる焼き鳥屋があると聞き、早速お邪魔してきた。
店舗情報
外観
天神橋筋商店街にある置き看板に従うと…、
ひっそりとした場所にポツンと赤ちょうちんが。庶民的な空気を醸し出すファザードに、酒好きは引き寄せられる。失礼ながらこの外観からは、のちに味わうハイクオリティな鶏料理を想像することはできなかった…。
内観
カウンター12席のみのこじんまりとした作りで、どこか懐かしさを感じる。カウンター越しに焼いている様子を見ることができる。
お酒の種類も豊富で、とくに、地鶏と相性抜群な焼酎の品揃えは屈指だ。
お料理
白肝のお造り
口内温度でなめらかにとろける…。血生臭さは無く、レバーが苦手な人でも食べられるのではないだろうか。新鮮だからこそ実現するぷりっぷりの食感は忘れられない。ネギを乗せ、ごま油を付ければ至福の瞬間を迎えられる。
心のお造り
下処理が丁寧なのでしょう、クセが無くて相当うまい。白肝より弾力があってコリコリした食感が印象的。ごま油、または生姜醤油で頂くと良い。お酒が止まらない。
ハラミ
焼肉では定番の「ハラミ」だが、鶏はまだまだ珍しい。牛、豚と同じ横隔膜であるものの食感は少し違い、筋肉質で独特な歯ごたえと、噛むたびに肉汁が溢れ出るジューシーさを併せ持っている。中はレア気味に焼き上げられていて、ハマること間違いなしだ。
こちらの焼き鳥は串に刺さず、皿盛りで提供してくれる。
セセリ
ハラミ同様、ヘルシーさとジューシーさを併せ持つ。一切れ一切れが小ぶりだからつまむようにして食べると良いだろう。
肝
MVPはこちら。絶妙な火の入れ具合でキモ特有の〝ねっちょり〟とした嫌な食感が全く無い。ふわっと広がる旨味に生臭さは無いから、内臓系なのにたくさん食べられる。個人的に、これまで食べた肝の中でNo.1だ。
モモ肉豪快炙り焼き
柔らかい食感だけでなく、中がレア気味に焼き上げられていて地鶏らしい噛み応えも十分。「噛めば噛むほど旨味がにじみでる」という言葉がバチっとハマる一品だ。
定番の柚子胡椒ももちろん美味いが、マスタードや一味で頂くのも良し。〝地鶏王国〟宮崎と変わらぬレベルを大阪で味わえるとは。
つくね
手作り感満載のつくねはタレ、ポン酢をチョイスできる。今回はタレを選択。ふわふわ感を出しながらも弾力を忘れておらず、たまらない食感だ。卵は「蘭王」というブランドを使用しており、隅々までこだわりが行き届く。これで¥200なんて最高すぎる。
ささみ
ヘルシー。無駄な脂は一切無い。
サーモンハラス
焼き加減が絶妙で、外はカリッ、中はフワッという食感を完璧に表現。おろし醤油で頂くのが良いだろう。他にも「子持ちししゃも」や「明太子炙り」などといった、海鮮料理のクオリティも実は高いのだ。
鶏そぼろ丼
秘伝の焼き鳥タレにそぼろ、ネギ、ノリ、卵の旨味が絡み合って美味しくないわけがない。シメは他にも「白湯ラーメン」や「鶏スープ」といった、魅かれる料理が揃っている。
予算
💰約¥9,800💰(2人あたり)
ビール、焼酎を3杯ずつ飲んでも1万円切り。このクオリティでこの値段は正直、驚きを隠せない。焼き鳥が一律¥300(つくねは¥200)だから予算の計算も立つし、飲み放題付き¥4,000~¥5,000のコースもある。
食材
黒地鶏『近江プレノワール』を使用。美食の国フランスで高い評価を得たプレノワールを、自然豊かな滋賀県で飼育した銘柄だ。長時間の飼育やこだわりの飼料、そして、出荷まで原則的に抗生物質を使用しておらず、美味しさと安心さを兼ね備えている。
一般的な鶏肉よりもコレステロールが約25%、脂質は約40%も少なく、それでいてタンパク質は約10%多いと。ヘルシーな鶏肉の中でもズバ抜けて健康的。国内生産量は少なく、なかなかありつけない貴重なブランド鶏だ。
感想
基本的に若い大将1人で切り盛りされていて、なんと朝5時まで営業。飲み屋が立ち並ぶこのエリアで終電を逃したらついつい来てしまいそうだ。こんなにもハイレベルな鶏料理を始発まで楽しめるなんて贅沢すぎる。
1人でやられてるので混雑時は料理の提供が遅れることがありそう。空いている時は、気さくな大将と会話しながら楽しい時間を過ごすことができる。料理が上手くて居心地が良いから、長居する人も多いだろうなあ。
備長炭やきとり 鶏夢 (焼き鳥 / 扇町駅、南森町駅、大阪天満宮駅)
夜総合点★★★★☆ 4.0
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