〜寿司はエンタメである〜運営者のブログNo.5

 

 

¥16,200の差はない

 

グルメの活動をしていると「美味しいの定義ってなんだ?」と自問することがあります。美味しいと感じる人それぞれのラインがあるのだろうけど、今や飲食店で「不味い!」と思うことなんて滅多にありませんよね。となると、ほとんど「美味しい」わけです。

 

たとえば2万円の寿司屋なんて美味いに決まっています。一方で、吉野家の1杯¥380の牛丼も美味しい。どちらが上?と聞かれたら前者かもしれないけど、「美味しい」という同じ言葉で括ることができます。

 

寿司屋の方が上と思っても、「味に¥16,200分の差があるか?」と問われたら返答に困ります。てか、無いと思います。吉野家より寿司屋の方が約43倍の美味しさを感じることができる?いや、そんなことはありません。

 

では、どこに差があるのか?

どこにお金を払っているのか?

 

食材の市場価値の差は当然ありますが、

 

それ以上に、「エンタメ」にお金を払っているのではないか?と私は思います。2万円の寿司屋では、カウンター席で職人の円熟された握りの技術を目の当たりにできる。それはそれは美しく、もはやアートです。

 

ネタとシャリのバランス、温度、想像もできないオリジナリティな食材の組み合わせなどなど、「美味しい」だけじゃなく「楽しい」という感情をもたらしてくれるのです。

 

ただの食事ではなく、食事を含めたエンタメであるということ。寿司屋の滞在時間は2時間ほど。その間に、幸福感に包まれる美食体験と、思わず笑顔になるエンタメ体験を同時に味わう事ができる。これが高級寿司屋なのです。

 

このに「¥16,200の差」があります。

 

「美味しい」という感覚だけを味わいたいなら吉野家で良いし「美味しい+楽しい」という感覚を味わいたいなら数万円かけて寿司屋に行くべき。

 

味に¥16,200の差はないけど、満足感という観点で見ると、それくらいの差があると思います。心が満たされるのです。

 

高級寿司は食事ではなくエンタメ。

 

ディズニーランドと同じジャンルだと本気で思っています。そういう捉え方ができれば、数万円払うのも納得できるのではないかと。

 

以上、「美味しいとは何か?」と考え抜いた結果でした。

 

 

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