「乗り換えで使ったことはあるけど降りたことはない」西九条駅の印象を聞かれたら多くの人がそう答えるのではないでしょうか。JR環状線と阪神なんば線が交差していて1日の利用者が5万人を超える主要駅。神戸にも、大阪都心にも、奈良にも、ユニバーサルスタジオジャパンにも一本で行ける便利な駅。なのに目的地になることはあまりないというのが西九条駅です。そんな駅の高架下にある和牛焼肉『安兵衛』。ずっといきたかった。やっといくことができました。
西九条駅 徒歩3分
想定予算¥4,000〜¥7,000
定休日:月曜日、営業時間17:00〜
お席:カウンター、テーブル計28席
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40年以上愛される和牛焼肉『安兵衛』
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駅を出て、高架沿いを歩いていくと右手に見えてきます。ガラガラドアが閉まっていたら立ち飲み屋と間違ってしまいそうな雰囲気。40年以上この地で営業されていて、地元民のみならず大阪全域から、ときには全国から噂を聞きつけた食通まで訪れるそうです。
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40年前といえば、長嶋茂雄監督が辞任し、王貞治が引退し、「喝!」でおなじみの張本勲が日本球界初の3000本安打を達成した頃(1980年)です。野球に興味がない人でもその歴史の長さは感じていただけるのではないでしょうか。
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その間ずーっと受け継がれてきた秘伝のタレが運ばれてきたところでぼくの食欲のスイッチはONになりました。
筋なのに“筋感”がないタン下
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¥650
焼肉の定番中の定番であるタンは「タン先」「タン中」「タン元」「タン下」の4つに分けられます(地域やお店によって呼び方は違う)。そのなかでも「タン下」は文字通りの部位で人間と同じように大きな筋が入っています。そのため固く、とても食べられたものではないのですが、しっかり育てられた和牛に限ってはおいしくいただけるんです。
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いうまでもなく『安兵衛』さんのタン下はめちゃくちゃにおいしい。筋が「固い」のではなく「ほどよい噛みごたえ」で、噛むたびに和牛の旨味がじゅわっと広がります。タンやハラミを焼肉の主役とするならば脇役に回ることが多い「タン下」ですが、『安兵衛』さんでは堂々の主役を張っていました。あ、ほかの主役がしょぼかったわけではありませんよ。ここから紹介していきますね。
見た目から旨味がほとばしるハラミ
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¥1,400
内臓界ではいぶし銀的な存在なのに焼肉界では堂々と主役を張る横隔膜ハラミ。主役にふさわしいオーラをまとって運ばれきました。
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赤身のようなカオをしているのに実際はほどよく脂が乗っている。そんなハラミの本性を暴くかのように火を入れていきます。頻繁にひっくりかえすと貴重な脂が落ちてしまうので片面ずつしっかり焼いていくのがぼくのポリシー。かといって置いたままでは焦げてしまうので、ときどき鉄板から持ち上げては置いて、持ち上げては置いて、を繰り返します。
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ちょうどいい焼き目がついたところで40年受け継がれてきた秘伝のタレにダイブさせ、
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凛とした白米にダイブさせていただきました。食べ盛りの男子中学生のような勢いでかきこみました。しあわせでした。うまかった。
嘘みたいにジューシーなツラミ
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¥700
ツラミの語源は「面(ツラ)」。つまり顔のお肉です。むしゃむしゃとよく動かす部位だけに筋肉質なお肉で、強い歯応えが特徴です。
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だからこそ「タン下」と同じく固くなりがちなのですが、『安兵衛』さんのソレはまたまた常識を超えてきました。サシが絶妙に入っていて、口の中で溶け出したと思ったら、その直後にツラミ特有の歯応えを楽しむことができます。主役か脇役かで言えば脇役に分類されてきたツラミですが、ここ最近はタン、ハラミにひけをとらないほどの人気を獲得しています。ぼくも必ず注文します。
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止まらない和牛の猛攻
塩たん(上)
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¥1,200
ここからは他のメニューをザザっと紹介していきます。こちらは上塩タン。
心ぞう
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¥500
ウルテ
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¥600
生センマイ
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冷麺
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¥700
1人あたり6000円前後
お会計¥18,000(3人)
アルコールが提供されていない期間でしたが、そのぶんノンアルコールビールをかなり飲んだので、お酒が飲める期間でも1人あたり6000円前後に収まると思います。個人の感想に過ぎないので参考までに。
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似ているお店は?
『安兵衛』さんと似ているおいしいお店。
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カウンター席では1人焼肉をされている方もいらっしゃいました。どんなシチュエーションにも対応してくれる西九条の和牛焼肉『安兵衛』。王道のお肉を、あなたもぜひ。
安兵衛 (焼肉 / 西九条駅、千鳥橋駅、野田駅(JR))
夜総合点★★★☆☆ 3.9
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